「能装束」と「十二単」
京都、創業90年の国内有数の十二単専門店、株式会社弥栄(いやさか)。代表の宮廷装束研究家・福呂一榮氏が、久良岐能舞台用に本格的な羽衣十二単も提供頂きますが、本格的だけれども、軽やか・豪華・可愛いをコンセプトに、簡単に着られ、『一栄十二単・華シリーズ、平安調白無垢ハレルヤ』を開発いたしました。そして、久良岐能舞台所蔵の能装束を組み合わせての特別なプランです。ご結婚、真珠婚など人生の節目にご利用ください。
「ハレルヤ」平安調白無垢
白い十二単は、本来女帝や皇后陛下のお召しになる衣装ですが、多くの女性からの要望を頂き、皇室に失礼のないような内容でお作りしました。紫式部日記のお産装束を、源氏物語絵巻を参考にして出来る限り忠実に復元しまして、現代風にアレンジして軽くて着心地の良いように製作してあります裾には金銀の大波がキラキラとオーロラストーン(スワロフスキー)が輝き、そこから真珠が湧き出て、山道を登るように配してあります。背には、金銀の平和の象徴である鳳凰が、天高く飛翔しています。一番上の織物は、向蝶文です。向蝶文の意味は、子孫繁栄と長命ですが、婚礼衣装として雄蝶、雌蝶が夫婦仲良く二人で力を合わせて平和で幸せな家庭を築いてくださいと願いを込める内容です。お客様のお幸せを祈りながら制作しました。お産装束は、清め、浄化の意味がありますので、コロナ渦の中、1200年脈々と伝わる伝統衣装である清らかな十二単で、悪いもの全て清めて、二人で手を携えて幸せな人生を歩んでいただけましたら、幸せでございます。『商標登録申請中』
※実物は能舞台でご覧になれます。ご希望の方は事前にご連絡ください。
「胡蝶」五衣(いつぎぬ)・小袿(こうちき)・長袴(ながばかま)
胡蝶は、十二単は堅苦しいけれど、日本の正装で婚礼したいと思っておられる方にお勧めします。皇后陛下は通常の儀式で「五衣・小袿・長袴」をお召しになられておられます。1番上にお召し頂きます小袿の表地は、「朱ふつ」や「浅緋」とよばれる一点の曇りもない輝く太陽の色である朱色です。文様(もんよう)は、「三重襷」(みえだすき)を地文として上文に、夫婦仲良く二人で力合わせて幸せな家庭を願う「向蝶丸文」(むかいちょうまるもん)を織りだした「二倍織物」です。裏地は、山吹色(別名黄金色)の平絹です。中にお召し頂きます五衣は、表地白色、裏地薄紅色です。重ね色目は、「白梅重ね」です。春一番に花を咲かせる大変おめでたい梅です。1番下の単(ひとえ)は、まさに4月5月の木々萌え出る頃の色で、源氏物語絵巻に描かれている長命、繁栄を表す「幸菱」(さいわいびし)の文様です。1200年途切れる事なく脈々と続く伝統装束を大切な人生の出発にてお召し頂きまして、暖かい、幸せな家庭をお築き下さい。
※実物は能舞台でご覧になれます。ご希望の方は事前にご連絡ください。
十二単 華シリーズ
この一栄十二単は、重たくて、堅苦しく、動きにくいという常識を打ち破る画期的なものです。
高級十二単
弥栄(いやさか)
世界中で読まれている「源氏物語絵巻」の中の文様や、色目を用いています。唐衣は、樺桜です。平安貴族に愛好された樺桜の花は、『源氏物語』の一つ第二十四帖「野分」にも登場し、清らかな女性、紫の上を樺桜にたとえ、「春の曙の間よりおもしろき樺桜の咲き乱れたるを見る心ちす」と描写しています。容姿とともに知性、性格などにおいて理想の女性を表すと色目と思います。表着は、花山吹です。
山吹は、王朝人に愛された花の一つです。風薫る若葉の季節に、小川のほとりに愛らしく咲き乱れる姿は、多くの和歌に詠まれています。山吹の重ねは、繁栄を表しています。山吹色は、別名黄金色と言われ金運上昇の色ともいわれています。
販売価格400万円皇室と同じ裾に綿入り特別仕立です。
源氏物語絵巻の中の色目、文様を用いて皇室と同じ仕立て方法、裾に綿を入れています。
唐衣は、素襖色、紅色の2種類から選べます。
上記写真は蘇芳色の唐衣。下記婚礼写真紅色唐衣は、倉木麻衣様にお召し頂いた十二単
唐衣 重ね色目 唐撫子(からなでしこ) 太陽が輝くイメージで製作
表着 重ね色目 花山吹 表 山吹色 裏 山吹色(黄金色)
打衣 薄紫 平安時代を感じる色
五衣 紅の薄様(くれないのうすよう)平安人がお祝いの時に着た重ね
単 青色 青々と萌え出づる長命繁栄を願う色
松重ね(まつかさね)
現代の女子皇族の決まり事を用いた十二単です。山科流にて仕立てております。唐衣は、竜胆重ね 表着は、花山吹です。山吹は、王朝人に愛された花の一つです。風薫る若葉の季節に、小川のほとりに愛らしく咲き乱れる姿は、多くの和歌に詠まれています。山吹の重ねは、繁栄を表しています。五衣が松重ねでございます1200年前の書物「満佐須計装束抄」の中で松重ねは、1年を通して御目出度いお祝いの色目でございます。
よろず代を松にぞ君を祝いつる
千歳のかげに住まむと思えば
「古今和歌集」素性法師
唐衣 龍胆重ね(表 蘇芳 裏 青)、生地: 表 二重織物 (地文 亀甲 上文 臥蝶丸)、裏 小菱文固地綾
裳 白 (小腰 唐衣に同じ色・生地)、生地:三重襷文固地綾<たすき>、大腰・引腰 表 カニ霰紋浮織物 裏 小菱文固地綾
表着 花山吹(表 山吹 裏 山吹)、生地:表 二重織物 (地文 三重襷 上文 向蝶丸)
打衣 表 濃色 裏 同色、生地:表 無文綾 (龍文) 裏 平絹
重ね袿 松重ね (上に蘇芳のこきうすき萌黄の匂ひたる三)、生地:表 八重梅文綾地綾 裏 平絹
単 濃色、生地:幸菱文固地綾
長袴 濃色、生地:精好(練経濡緯)
小袖 濃色、生地:羽二重